天の国にいって驚くことが、三つあると言います。え!三つだけ?
①天の国に当然いると思っていた人がいなかった驚き。②天の国にはいるはずがないと思っていた人がいた驚きという。③そして天の国に行って自分のことで驚く驚き。
本当のことが人間にはわからないのです、これは謎、ミステリーです。それだけに考えさせるのです。哲学でも神学でもありません。各時代の人々の間で語り継がれてきたお話です。説話、ウイットに富んだお話です。昔、耳にしたお話を紹介します。

ある人が、天の国の門にたどり着きました。やれ、うれしやと喜んだ時に、門番の聖ペトロから「まだ小さい罪が一つある」と聞かされました。それで「司祭を一人呼んでください、「ゆるしの秘跡」をしてもらいます」。すると、ペトロが「天の国に、司祭など一人もいない」といったお話です。
ドイツで息子の叙階式があったときに、お父さんも参加しました。そのお祝いの席で、信徒代表が言ったお話が、この説話でした。司祭叙階式の祝いの席で、このような話をする人をどう思いますか。アントニオ神学院で、この父親から聞いたお話です。

あるシスターが天国の門にたどり着きました。門番のペトロが、小窓を開けて「おはいり」と一言だけ声をかけました。そこへ赤い帽子をかぶった司教様がやってくると、ペトロは、天国の門を開けさせ、赤い絨毯を引かせ、華やかなファンファーレを演奏させて、自ら出迎えました。シスターが差別ではないかと言うと、聖ペトロが、「シスターはしょっちゅうやってくるが、司教様の到着は珍しいので、ファンファーレで特別に出迎えさせた」と言ったとか!
これはアメリカで聞いた説話です。どう思いますか?司教様すいません、男でもよかったかも!すいません!
天の国に行ったら驚くことが、三つある、とか。③は、自分のことで驚く、です。何を驚くのでしょうか?考えてみてください。どんなに自分が大事にされてきたのか、偉大なお方から、隣人から、教会から、大自然から。そして、何でしょうか? 祈ってください。