今年は修道院の庭のサクランボが豊作で、7月1日、兄弟トマさんとバケツ一杯サクランボをとりました。木に登ったのは何十年ぶりかのことでした。兄弟トマさんはこの日80歳の誕生日で、8月に兄弟長尾さんが81歳、9月に私が82歳、兄弟ヒラリオさんが85歳で、日本管区で最も高齢の共同体となりました。食事の時は、「薬は飲んだか?」 「病院に行くのはいつか?」などと、健康の話題で尽きることがありません。物忘れがひどい私は「要介護1」の支援を受けていますが、なぜか薬を飲むのは忘れません。

神居修道院の日常は、朝の祈りとミサで始まり、午前と午後それぞれ宣教司牧の他、病院通い、芝刈り、まき割り、散歩などで過ごしています。司牧経験の長い私たちは、信徒の訪問を受けることも多いのですが、コロナの関係もあり、ご聖体をもって訪問することはまだ控えているのが現状です。しかし、これも最近は状況が改善され、札幌教区司祭大会の帰りには、「藤の園」の、誕生日に100歳になられるドミニコ神父さんを訪問してきました。今年の初め頃 G・H「愛あい」から、「けあらいふ神楽館」に移られた山本神父さんとの面会は、予約の必要もなく、しかも居室で毎週自由に面会できるようになりました。本人は車椅子での不自由な生活ですが、主日のミサもできるとのことで、さらに、ヒラリオ神父さんも元気になられ、ひとりでミサの司式と説教をされるようになり、8月からは旭川市内4教会では集会祭儀がなくなることになりました。

神居修道院には、納骨堂や、近くには教会墓地もあり、8月はお盆の季節とも重なり、墓参、納骨、埋葬などに出番が多くなりそうです。平和旬間の行事もこの時期ですが、今年は、9月3日(日)旭川五条教会で、「ピース9」の呼びかけ人でもある名古屋教区の松浦悟朗司教をお迎えして、ミサと、講話『キリストと同じ夢を見る』が行われます。

80歳を過ぎた私が見る夢は、終末思想と言えば聞こえがいいのですが、ぼちぼち墓地に入る時が来たという思いが強くなっていて、ただ、信仰の恵みを頂いているせいか、死に対して仏教のように悲観的な思いはなく、「キリストに会いたい」という思いがあり、「キリストに会える」という「夢」を描いています。

少し長い引用になりますが、寝る前の「教会祈り」のことばは慰めに満ちています。

 神は仰せになる。
「私は頼るものを救い、私を知っているものを守る。
呼び求める者に 私は答え、悩みの時 ともにいて、救いと誉を与えよう。
長生きさせて喜ばせ、救いを豊かに与えよう。」 (詩編91)

神がわたしたちをお選びになったのは、わたしたちを滅ばすためではなく、主イエスキリストによって救うためである。わたしたちが目覚めていても、眠っていてもキリストとともに生きるように、主は、わたしたちのために死んでくださった。(テサロニケ5.9-10)

 神の母聖マリア、わたしたち罪びとのために、今も、死を迎える時も
お祈りください。アーメン。(アヴェマリアの祈りから)

 

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投稿者プロフィール

Fr.Nakamura Michio
Fr.Nakamura Michio
クレト中村道生司祭
フランシスコ会 日本管区『小さき兄弟会』 旭川地区 旭川フランシスコ修道院 助任司祭 (旭川五条・旭川六条・神居・大町・富良野)
Telephone=070-5432-1694 
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