年末年始は忙しい。今は年賀状もクリスマスカードも書いていないが、主日とクリスマスミサの説教があり、クリスマスは24日の夜半のミサと25日の日中のミサを同じ教会でするので、話がダブらないように気を遣った。そうしたら「今月は巻頭言の締め切り」と連絡があった。
クリスマスにはたくさんの思い出がある。わたしが初めて侍者をしたのはまだ洗礼を受ける前の1964年のクリスマスミサだった。司祭になってから、たくさんの人たちがクリスマスに洗礼を受けた。自分が洗礼を受ける日を間違えた人もいた。病気などの理由で洗礼がお正月に延びた人もいた。なんと24日ではなく25日の夕方着物を着て教会に現れ、がっくりして家に帰っ人がいた。そしてその人は元日のミサで洗礼を受けていた。また、2019年のクリスマスはわたしは入院していてミサに出られなかった。翌年2020年のクリスマスに、わたしは車椅子の生活でグループホームにお世話になっていた、クリスマス前に戸田神父さんがそこの施設に入所してきて、わたしと隣の部屋になった。12月24日の夕食後、戸田神父さんが呼吸停止になり、お医者さんに連絡したと教えてもらった。なんでも彼は、入所した時、延命治療を受けたくないと言っていたらしく、お医者さんに連絡しただけで、救急車は呼ばなかったらしい。それでわたしは彼の部屋に行ってお医者さんが来るまで、ロザリオの祈りを唱えた、一環を唱えたころにお医者さんが着いた。12月24日の、主の降誕のミサが始まる時間に戸田神父さんは天に召された。どの司祭にも連絡がつかない時に、わたしは彼のそばにいることができた。修道院の部屋が廊下を挟んで向かい合わせだった。不思議な巡り合わせだと思った。「今も死を迎える時も」といつも祈っていたので、わたしがその時にそばにいることができたと思う。
まもなく新しい年がくる。どんな年になるかはわたしたちのこころがけ次第だ。毎日感謝できるいい生活をしたい。日常の生活で、わたしたちはさまざまな決断をする。何を食べるか、どこに行くか、時間をどう使うか、毎日いろいろな決断をしている。いつも御心に叶う決断ができる生活が出来るように祈ろう。人生は決断の連続だ。いつも幸せになることを探し、神さまの御心に叶うことが出来る毎日の一年にしたいと思う。
投稿者プロフィール

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ヴァレンチノ山本孝司祭
フランシスコ会 日本管区『小さき兄弟会』 旭川地区協力司祭
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