I.C.U I (We) Can Ultra… もっともっと亡くなられた方々を思いだそう
じぶんがうまれてきて あえた人もいれば しらない人に これからもあっていくのでしょう。しらない人にめぐりあえるでしょう。しらない人にあえていっしょになると その人はわかる。(いのちおわるとき 森 勝見)
カトリック教会は11月を「死者の月」として特別にこの間死者のために祈るようすすめています。私たちは「キリストのうちにいこうすべての人」、また、「神だけがその信仰を知っておられたすべての死者」、また「神のみむねに従って生活し、今はこの世を去ったすべての人」を思い起こします。修院でも教会でもそんな話題が多くなります。ここの修院の食堂でも年のせいか、そんな話題が多くなって来ています。
先日、東京のアントニオ修道院で、聖フランシスコ、太陽の賛歌800周年の講演会と兄弟の集いにP.中村、Br.トマさんと3人で行って来ました。(10月13日(月)~14日(火))「3人で泊りで出かけるなど初めの終わりの旅かな…」などと言いながらも楽しくうれしい旅をして来ました。当日は「80才以上の兄弟の集い」「80才以下の兄弟」のプログラムも組まれていて、私たちは当然80才以上の兄弟の組に入り、ひさしぶりの兄弟との出会いをよろこび合ってきました。特別な集まりの意味、目的もなく「俺元気!」「あんた元気?」「今、何している」。修道院に入ってから数十年、兄弟と出会って数十年、神学校で共に学んでから数十年の兄弟との出会いはこんな会話です。でも、そこにはそれぞれの兄弟との出会いの中の思い出も多くあります。
本州の兄弟たちは修道院も多く、人事の移動も多く、出会い、交流も深いものがあるようです。自分などは北海道のホームグランドにもどり、修道院、小教区で50年ここで過ごしています。それでも亡くなった神父さん、修道士さんの兄弟たちとの出会いはなつかしく思い出します。
私たちの会には「フランシスコ会死者目録」があり、修道院、小教区の香部屋にそなえつけてあり、月々日本で働いて亡くなった兄弟、日本の兄弟たちの命日が知らされています。ここでは会ったことのない兄弟、知っている兄弟の出会いでもあります。
共にフランシスコの兄弟として日本の土地で福音宣教のために働いた仲間、会えた人、これからも会っていく人、これからもめぐり会っていく人、そして、その人をわかっていく。
主イエズスはその愛の神秘によって、この世を去った兄弟たちと私たちとを互いに結び、ミサによって、私たちと一致させてくださる。また煉獄から救われる霊魂は、自分の恩人のために祈り、強く清く生きるための力とよい臨終をとげるための恩恵を取り次いで下さる。死者の月は私たちに大きななぐさめと希望を与えてくれる。私たちに出会った故人たちは、聖パウロのように「私がキリストにならったようにあなたたちも私にならいなさい」と私たちをはげましてくれる。この世のいのちおわるときまで私たちの毎日が天の住人との交わりの中で生きていくことが出来るならどんなにすばらしい一生だろうか。
投稿者プロフィール

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ロマーノ長尾俊宏司祭
フランシスコ会 日本管区『小さき兄弟会』旭川フランシスコ修道院 修道院長
(旭川地区:旭川六条・神居・大町・富良野 主任司祭)
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