皆さん新年おめでとうございます。新しい年を迎えた今日、降誕8日目にあたる1月1日に、教会は、ローマの古い伝統に従い、“神の母マリア”の祭日を祝います。マリアを「神の母」と宣言したのは、431年のエフェゾ公会議でした。年のはじめをマリアの記念日として祝うのは古いローマ教会の伝統によっています。また誕生した神の子は「イエス」と命名されることにより、正式に神の民の歴史、人類の歴史の一員になります。

カトリック教会は1968年から1月1日を「世界平和の日」とし、戦争や分裂、憎しみや飢餓などのない平和な世界が来るように祈っています。新年のミサにあずかっている皆さんは、今年はこんなとこ、あんなことを神さまにお願いしたいと考えているかもしれません。でもまず自分のことを差し置いて、全世界の教会と心を合わせ、世界にキリストの平和が訪れますようにと祈りましょう。教皇様は「世界平和の日のメッセージ」を出されています。今年の「第52回世界平和の日」テーマは「平和に奉仕する良い政治」です。

日本の教会は日本の伝統を受け継ぎ、お盆のころにはお墓参りをし、7・5・3には、カトリック幼稚園でも子供の祝福があります。お正月に、日本では初詣の習慣があります。日本の教会は神の母聖マリアの祝日を守るべき祝日にしています。昨年まで旭川市内の教会は、元日は5条教会で合同ミサをしていました。わたしは、元日に、信者さんの地元の教会が施錠されているのはおかしいと修道院の会議で発言しました。それで今年は、市内の各教会で元日のミサがあります。初詣はもともと元日に氏神神社にお参りしたり、居住地から見て恵方にあたる社寺に恵方詣りしていたことが起こりなので、元日はやはり、地元の教会に行くのがふさわしいと思います。

今年は11月末に教皇フランシスコが日本に来てくれます。日本の教会にとっては喜びの年になります。みなさん、新年にあたって今年の目標や計画を立てましょう。でも、その中に必ず神が含まれる大きな夢や計画にしてください。時間のくさり空間の手かせにしばられないほど大きく幅広いものを作ってください。目標は大きく立てましょう。

一昨日の聖家族のミサの時、ある方から「神父さん、今日の説教には面白い話がなかっね」と言われました。それで、すこし横道にそれます。今年は亥年です。干支は中国から伝わったものです。後に動物の名前が割り当てられ、広く知られるようになりました。猫が入っていないのは、干支に動物を割り当てた頃の中国には、まだ猫がいなかったからです。国によって干支の動物が違うことがあります。例えば、中国や韓国では「猪(いのしし)」ではなくて「豚(ぶた)」、チベットやベトナムでは「兎(うさぎ)」はなく、「猫(ねこ)」になります。・ベトナムでは、兎→猫、猪→豚に加えて「牛」が「水牛」に、「羊」が「山羊」になっているそうです。モンゴルでは虎」が「豹」になっています

干支のなかに午(うま)がいます。むかし、日本語学校に通っていた韓国人のブラザーが、学校で数え方を習ってきたとき、わたしは要らないことを教えました。「犬は一匹、にわとりは一羽、では、馬の数え方は?」「馬はね、一着、二着って数えるんだよ」」*(6)