今日の福音には、不正な管理人の話があります。イエスが正直な管理人の話をしておられたら説教はしやすかったのですが、とても話しづらい箇所です。今の時代、人々は自分のことは差し置いて、他人の不正に対しては、厳しく反応します。先日、舛添東京都知事がお金の私的流用で問題となり、辞任に追い込まれました。三菱自動車の燃費不正の問題もありました。イエスが、不正な富を利用して、友人を作りなさいと言ったのは、不正を勧めているのではなく、「この世の富を本当に役に立つもののために使いなさい」と教えているのです。

明日は敬老の日なので、今日は連休の中日になります。若い人たちは連休なので外出し、残された老人たちは教会で、家族みんなのために祈っています。みんなのために祈ることは老人の生きがいにもなります。以前、病人たちと面会した教皇フランシスコは「病気で苦しんでいる兄弟姉妹の皆さん、皆さんは単に連帯や慈しみを受けるだけの存在ではありません。教会の宣教の使命の中に完全に組み込まれていることを感じて下さい。皆さんは、それぞれの教会で、そして教会全体の中で、特別な役割を持っているのです。皆さんの存在、皆さんの祈り、世界の救いのために十字架に付けられたイエスと結ばれて捧げられる皆さんの日々の苦しみ、自分の状況を忍耐強く、喜びさえ感じながら受け入れる態度、それらは教会共同体の霊的な財産です。」といわれました。

今日の第二朗読のテモテへの手紙でパウロは「願いと執りなしと感謝とをすべての人々のためにささげなさい」とテモテに勧め、王たちやすべての高官のためにも祈るようにと言っています。王たちや高官というのは、当時キリスト教徒を迫害していた人々です。わたしたちは身近な事のため、自分の願いをかなえてもらうためによく祈ります。しかし、もっと大きな視野で祈ることも大切なことです。教皇フランシスコの五本指の祈りの話はどこかで聞いた人もいるかもしれません。これは今の教皇がまだアルゼンチンの司教だった時に、人を祈りに招くために用いたものです。それぞれの指で一つ祈りをします。

1.親指:親指は自分に一番近い指です。だからまず自分の側にいる人たちのために祈りましょう。いちばん簡単に思い出せるひとたちです。

2.人差し指:次は人差し指、人に教える人、人を指導する人、人を治療する人たちのために祈りましょう。彼らが他の人たちに正しい方向を指し示すことができるように。

3.中指:1番背の高い指です。トップに立つ人、首相や国会議員たち、会社の上司たちや経営者たちのために祈りましょう。彼らには神の導きが必要です。

4.薬指:四つ目は結婚指輪の指です。これは一番弱い指です。たくさんの問題に囲まれている人、病気の人、一番弱い人、さらに結婚生活を送っている人のために祈ります。

5.小指:最後はすべての指の中で一番小さいものです。これは神様の前でそして他者の前で自分をどのように見なければならないかを教えます。他の人たちのために祈った後で、はじめて正しいものの見方ができ、自分のためにより良い祈りができます。