神の語られる現代語は
– Encounters and Events –

東京新宿区下落合に聖母病院があります。私は20代の初めのころに、健康診断で行きました。レントゲン撮影をするようにと言われて、X線室に行くと、女性の技師がおられました。胸部写真の後、このY先生は私の股関節の障がいをみて、ここには良い整形外科医がおられるから診てもらいなさい、と薦めました。私がためらいました。時間がお昼近くでしたし、予約もありませんでしたから。しかし、Y先生は、ついてきなさいと、私を引っ張るように促します。

それでY先生の後についていくと、いきなりK先生に引き合わせてくださいました。K先生は股関節を診察されながら、私の事情を聴いてくださり、涙ぐまれました。先生の涙を見て、私は驚き感動しました。そして手術を薦められました。一粒の涙の思い出です。

兄に診察の結果と手術について話しました。兄は、当時、あまり有名ではなかった聖母病院よりも、信濃町にある有名な大学病院での診断を薦めました。結果は同じでした。兄の意見に従い、この大学病院にも行き診断してもらいました。かなりたったころに、教授は、若い医者をぞろぞろ従えてきてやってきました。そして診察し何も言わずに姿を消しました。かなり待たされてから、やってきた若い白衣の人が手術を勧めてくれました。私は手術を受けるのなら、同じ信仰の持ち主の、K先生にお願いしたいと決め、そして聖母病院に入院しました。

入院中に出会った方が、山本直忠先生です。私は1月から8月末まで入院していましたので、病院の朝ミサに参加していました。5月ごろに先生も入院されて聖堂で顔を合わせました。それがご縁で、ホイベルス神父さまが、先生をお見舞いに来られたときに、山本先生はホイベルス神父さまを、病室に連れてきて引き合わせてくださったのです。私は高貴なという印象を受けました。さらにその後に「もっと大きなものをみなさい」との言葉をいただきました。出会いと出来事の賜物です。神さまの語られる現代語は、出会いと出来事です。

聖書箇所:出エジプト33章 18モーセは言った「どうぞ、あなたの栄光をわたしにお示しください」。19主は言われた「わたしはわたしのもろもろの善をあなたの前に通らせ、主の名をあなたの前にのべるであろう。わたしは恵もうとする者を恵み、あわれもうとする者をあわれむ」。22わたしの栄光がそこを通り過ぎるとき、わたしはあなたを岩の裂け目に入れて、わたしが通り過ぎるまで、手であなたをおおうであろう。23そしてわたしが手をのけるとき、あなたはわたしのうしろを見るが、わたしの顔は見ないであろう」。