今日の福音は先週の箇所の続きです。イエスの二度目の受難の予告の後に、弟子たちは誰が偉いかと議論していたので、イエスは「上に立つ者は支える者になりなさい」と言われました。ところが今週の箇所は、そのあとで狭い仲間意識で自分たちの知らない人たちを追い出そうとしていたので、イエスから「わたしたちに逆らわない者は、わたしたちの味方なのである」という言葉をもらいます。イエスは権力者たちから排斥されて、殺されるかもしれないという時に、自分たちに理解を示してくれる人がいるなら、わたしたちの味方なのであると考えていたのです。福音の前半は、弟子たちが良いことをしている人を受け入れる大きな心を持たなければならないこと、また後半は、自分たちの中にある、人をつまずかせる物を取り除きなさい、と教えています。

 日本の政局は先日、自民党の総裁選があり。新しいリーダーが決まりました。野党の立憲民主党でも新しいリーダーが決まりました。これからどうなっていくか見守っていきましょう。保守にしろ野党のリーダーにしろ、わたしたちが直接に選べないことに、もどかしさを感じました。イエスは直接政治に対して発言していなくても、当時の社会で当たり前に思われてきたことに、新しい見方を示すことが多かったです。権力者たちの教えや指導に、父なる神はそんな考え方はしていないと、教えたので、反感をかって、殺されることになったのです。イエスはいつも保守的な考えではなく、リベラルというか弱い立場の人の味方をしていました。掟を守れない人、弱い人、困っている人、罪人、の味方でした。わたしは昔から選挙の時には、弱い方の味方で、いつも保守系の強い候補ではなく、弱く負けそうな候補に投票してきました。わたしは以前、韓流ドラマのイ・サンという番組を観ていてこのドラマに出ていたハン・ジミンという女優さんの名前が気に入っていました。名前が気に入ったというのは、わたしはいつも反自民だったからです。長い間政権を担当して、たくさんの裏金議員がいて、政治不信を招いた人たちが、自分たちでリーダーを選びました。これから大丈夫なんですかと思いたくなります。でも、こんな心配をするよりは、日本の政治家のために祈りましょう。イエスは小さなものの一人をつまずかせるなら、その人は海に投げ込まれる方がましだと厳しく言ってます。これは自分の教会のことに関してのことばだと思いますが、厳しいことばです。社会はいつも弱い人のことを考えません。これは自分が不自由な身体になるまで分からなかったことです。速さや効率ではなく、弱っている人、苦労している人、疲れた人が大切にされる世の中になっていくといいですね*(5)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
Facebook&Instagramからもご覧になれます。

カトリック神居教会Facebook
https://www.facebook.com/kamui.Catholic/

カトリック神居教会Instagram
https://www.instagram.com/kamui_catholic/