今日は聖霊降臨の祝日で、教会の誕生を祝う日です。第一朗読の使徒たちの宣教では、五旬祭の日がきて、その日に弟子たちがエルサレムの一つの家に集まっていた時に、約束された聖霊が与えられた。と書かれています。五旬祭は過越祭の50日目に祝われた大きな祭りでした。わたしはイエスのご復活から50日目に教会が息を吹き返し、力強く宣教を始めたことは、仏教での49日と似ていると思いました。仏教では命日から49日過ぎて法要が行われ、喪が明けるようです。教会は喪に服していたわけではないけど復活のイエスと何度も出会い40日目にはイエスは弟子たちに使命を与え、聖霊を遣わす約束をして、天に上られました。聖霊降臨は教会活動の始まりといわれ特別に祝われます。
聖霊によって使徒たちがキリストの教えをよく悟り、力強く述べ伝え、多くの人々をキリストの信仰に導いたように、教会はその歴史の中でこれまで、そして現在も聖霊が働かれていることを宣言し、その意義を唱え、そして聖霊による働きを求めています。
聖霊は乙女マリアへのお告げ(ルカ1.35)の時とイエスの洗礼(マルコ1.10)の時のように、キリストが栄光を受ける以前に、すでにこの世に働きかけていました。その聖霊が教会を発展させ弟子たちとともに永遠にとどまるために、弟子たちのうえに下ってくれました。わたしの手元にある祈りの本には聖霊降臨の日に歌われる讃歌Veni Creator(ヴェニ・クレアトル)が載っていました。この讃歌は聖霊がどんな方であるかをはっきり示しています。
(1)造り主の聖霊、来てください。わたしたちの心を訪れ、あなたに造られたこの心を.天の恵みで満たしてください。
(2)なぐさめ主、いと高き神の賜物。生きる泉、燃える火。愛と呼ばれるあなたは、わたしたちに霊の油を注いでください。
(3)七つの賜物の与え主、御父の右腕として約束されたあなたは、わたしたちの内に語ってください。
(4)わたしたちの五感を照らし、心に愛を注ぎ、弱いこの体を、いつも強めてください。
(5)敵を遠ざけ、平和をお与えください。わたしたちを導き、すべての悪を遠ざけてください。
(6)わたしたちがあなたによって、御父とみ子を知り、父と子から発せられる愛の息吹きを信じる恵みを与えてください。
(7)父である神、よみがえられたみ子、なぐさめ主の聖霊にとこしえの栄光、アーメン。
少し長くなってしまいましたが、聖霊は今のわたしたちにとって電気のようなお方です。わたしたちは停電になると生活できません。キリスト信者として聖霊をしっかりお願いして生活していきましょう。毎日、朝目が覚めたら、今日はどんな用事があるか、どこに行くかの二つを考えてください。教養(今日の用事)と教育(今日どこに行くか)を忘れると、ぼんやりした人間になってしまい、聖霊もどこかに逃げていってしまいますよ。*(Ka)
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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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