今日はイエスの公現の祝日です。教会の典礼暦では主の降誕から今日までが降誕祭の期間中でしたが、明日からは年間に変わります。来週の日曜日は年間第2主日になり、典礼の色が白から緑に変わります。北海道では今日で松の内が終わります。松の内は正月事始めから神様がお帰りになるまでの期間を指していて、北海道では1月7日までですが関西では1月15日までのようです。教会ではだいたいクリスマスの飾りつけや馬小屋セットなどを降誕節が終わる頃には片付けます。わたしは子どもの頃、家の隣に神社があったので、1月15日には、どんど焼きがあって、松飾りやしめ縄などが燃やされていました。小さいころはどんど焼きが大好きで、一日中その煙を嗅いでいました。そして司祭になったころは、クリスマスツリーなどにまだ生の木を使っていたので、教会にもどんど焼きがあれば便利だと思ったことがあります。主の公現の祭日は、ベツレヘムの幼子イエスへの東方の博士の訪問や、ヨルダン川での洗礼、カナの婚礼におけるイエスの最初の奇跡など、キリストが公に人々の前に姿を現し、キリストを通し神の栄光がすべての人に現れたことを記念するものです。「主の公現」は本来1月6日に祝われていますが、日本の教会では、1月2日から8日の間にある日曜日に祝うため、今年は1月7日に記念されます。
二年前の「主の公現」の祭日に、教皇フランシスコはミサの中で「東方の博士たちのようにイエスに向かって歩もう」と説教されました。
東方の博士たちはベツレヘムへと旅をしました。彼らの旅は、人生の空を照らし、まことの喜びへと導く星、イエスに向かって歩むようにと、わたしたちにも呼びかけています。博士たちが求めたように、わたしたちの人生の旅と信仰の歩みには「望み」と「内的な飛躍」が必要です。博士たちは星を見てすぐに旅立ったのです。信仰においても人生においても、日々再出発する事は大切です。博士たちはヘロデのもとに帰らないで、別の道を通って自分たちの国に帰りました。わたしたちも新しい道を歩むことができます。
東方の博士たちのように、わたしたちも頭を上げ、心の望みに耳を傾け、神が輝かせる星を追い求めていきましょう。
今年は元日から能登半島地震さらに羽田空港での航空機事故と大きな暗いニュースが多いですね。世の中が明るくなるには何が必要でしょうか?優秀な政治家や強いリーダーでしょうか。強い経済力でしょうか。でも人間の心が変わらなければ、決して人間の幸せはこないのだと思います。東方からお金も時間もかけてやって来た博士たちは謙虚に赤ちゃんを礼拝しています。すべての人が神様の前に謙虚に謙るなら戦争や争いが減ると思います。自然の災害のなかにも、何かの意味を見いだせるはずです。神さまが人となってくださったこの事から、2000年も経ったのに、人が回心していないからまだ、不幸なことの多い世の中なのだと思います。*(5)
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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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