皆さん主のご降誕おめでとうございます。今夜の五条教会でのクリスマスのミサは、五条教会と神居教会の合同ミサになっています。クリスマスにはみなさんそれぞれ思い出があると思います。わたしはキリスト教の家庭でなかったのに、親がクリスマス・ツリーを飾ってくれた思い出があります。また教会のミサで初めて侍者をしたのもクリスマスの深夜ミサです。60年も前で、その頃はまだ第二バチカン公会議の前で、ミサは古い形式で行われていて、侍者はラテン語で司祭とやりとりをするところがありました。初めて侍者をした次の年の復活祭(1965年)に洗礼を受けました。この時から数えて今年は58回目のクリスマスを迎えています。わたしはまだ元気だった時は、クリスマスのミサは早朝(真夜中)のミサもしていました。参加人数は少なくても、しみじみと主がお生まれになったことを考えることができました。

今年のクリスマスは、自分が介護サービス付きの高齢者施設に入居して、かなりストレスを溜めてのクリスマスになっています。いつもミサの説教は金曜日の午前中には作りあげています。今回はまさかと思ったのですが3週続けておしゃべりの婦人に、考えを邪魔されて、腹を立てています。いつもここの施設では週に一回、部屋掃除のため、自分の部屋から出ていなければなりません。わたしはいつも金曜日の午前中に掃除が入り、その間ホールに退避しています。わたしがホールに出てきている時、先週もその前の週にも、おしゃべりな婦人がホールでおしゃべりしていて、気が散るのでいやだったのですか、今週もまたその人がいて、うんざりしてしまいました。自分の思い通りにいかない時も感謝しないといけないのに、不機嫌になり、あの婦人は、しゃべりすぎるからきっと頭が空っぽになっているだろうと決めつけていました。キリストの誕生の時には、旅の途中で部屋もなく厳しい状況での誕生でした。もう少し暖かくて清潔な場所での出産をマリア様もヨセフさんも望んだかもしれません。神の子はひっそりと寂しい状況に生まれました。ご降誕の話に登場するどの人も、皆目立たないふつうの人たちです。まじめに自分の仕事をしていた人たちだと思います。

世の中には経済力や武力が大事だと考える人がたくさんいます。いま日本の岸田首相の支持率が低下しています。自民党の裏金問題が出てきたからです。世界をみても、力やお金で平和や喜びがやってこないことははっきりしています。無力でか弱い赤ちゃんは、わたしたちに喜びと安心を与えてくれます。

幼子イエスは手を差し伸べて「あなたがたは変わりなさいよ」「あなた方の生き方を変えないと平和は来ないよ」とわたしたちに伝えているに思います。赤ちゃんは人に喜びと平和を与えてくれます。今夜のミサに出た人たちが、人に平和と喜びをもたらす人になれるといいなと思います。*(5)

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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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