わたしは11月から始まったNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」を観ています。このドラマは戦前から戦後、そして令和の時代に、母から娘へとバトンをつなぐ、三世代100年の家族の物語で、ドラマの展開が早いのが特徴です。

今年の教会の典礼も展開が早いです。一昨日、24日にご降誕をお祝いしたばかりなのに、今日26日はもう12歳の少年イエスの話です。

ユダヤ人は13歳で成人の仲間入りをしました。過越祭などの巡礼は村ごとに男性のグループと女性のグループに分けられ、宿泊する場所は同じでも、別々に出発していたようです。

それで1日分の距離を歩いて、その晩に少年イエスがどこにもいなかったことに気づいたみたいです。神殿で見つけられたイエスは素直に謝るのではなく「わたしが父の家にいるのは当たり前のこと」と言っています。

「わたしの父の家」という言葉は両親には、イエスのこれからを考えさせる嫌な言葉だったと思います。今日は今年最後の日曜日になります。一年の感謝とそれぞれの家庭に神さまの祝福があるように祈りましょう。先日、大阪のクリニックで放火殺人事件が起きました。犯人は以前の京都アニメ殺人事件を真似たようです。近ごろは電車の中で放火して暴れる事件なども同じような事件の真似をして起こる怖い時代になりました。わたしはいつも事件を起こした犯人たちがしっかりした家庭で育てられていたなら、このような事件を起こさなかったと思います。社会が悪い、時代が悪いではなく、家庭が壊れてしまった事が根本にあるような気がします。家庭は社会のいちばん小さな細胞です。

ナザレの聖家族のことを考えるなら、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身になりますように」と答えたマリアさまは、完全に理解できない出来事があっても、沈黙の内に神のはからいに思いをめぐらせました。聖ヨセフは「沈黙と従順の人」でした。ナザレの聖家族は、神を大切にして祈り、働き、対話していた家族です。イエスのいつも小さな人々のことを考える態度、み心がおこなわれますように の態度は、マリア様やヨセフ様の生き方の手本があったから身についていったものだと思います。

しかしどの家庭にも何かしらの問題や心配があります。どの家庭も神さまに繋がっていて、何かあったら神さまを真ん中にして団結してほしいと思います。
今日は今年一年の感謝も考えてください。特別変わった事がなかった、毎日同じことをしていても、その中に多くの計らいや配慮があったことを見つけられる人は、感謝がたくさんできる幸せな人です。 *(K)

 

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