今日は四旬節第2主日です。今年の四旬節は2月17日の灰の水曜日から始まり、4月1日聖木曜日の「主の晩さんの夕べのミサ」の前まで続くことになっています。四旬節には三つの特色というか目的があります。第一は約六週間かけて復活祭を準備します。復活祭は大事なお祝いなので準備にも長い時間をかけます。第二は、洗礼志願者たちにとって特別な期間になります。洗礼を希望する人たちは、この期間に、教会共同体とともに洗礼の準備をします。第三は、信者たちがすでに受けた洗礼の恵みを新たにする期間です。また灰の水曜日の灰の式は「キリスト者が復活祭を迎えるために回心の歩みを始めることを、四旬節の最初の日に示す式である。そのため、灰の水曜日以外の日に行うことは、典礼上、勧められない。」と日本の司教団は数年前に通達を出しています。

聖書は、キリスト者のこの世での生き方の基本として「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい」と述べています。でも教会は、四旬節と待降節には紫の祭服を使い、少し節制し悔い改めるように勧めています。今まで何十回となく四旬節を過ごしてきても、さっぱり変わらない自分がいることを残念に思う人もいると思います。人間はそんなに立派でないから毎年の四旬節があると考えたらいいと思います。

今日の福音はイエスの変容の話です。弟子たちが非常に恐れていたら、雲の中から「これはわたしの愛する子、これに聞け。」と言う声が響きます。わたしはこの箇所で、教皇フランシスコの最近の使徒的書簡「父の心で」を思い出しました。教皇は昨年12月8日から一年間を聖ヨセフ年に定めました。そしてこの書簡の中で、聖ヨセフに対する人々の信頼は「ヨセフのもとへ行け」という言葉に要約されていると述べています。この言葉はエジプトでの飢饉の時代、人々がファラオにパンを求めた際の彼の答えです。「ヨセフのもとに行って、ヨセフの言うとおりにせよ」(創世記41.55)。聖ヨセフは、ナザレのマリアの夫として、旧約聖書と新約聖書をつなぐ蝶番なのです。

どの祈祷書を開いても、聖ヨセフへの祈りがあります。毎週水曜日、とくに、伝統的にこの方にささげられる三月中は、このかたへの特別の祈りが捧げられています。

みなさん、イエスに聞くことと同時に、聖ヨセフの元にも行ってください。教皇は新型コロナウイルスのパンデミックが続く中で、聖ヨセフが示してくれているのは、日々の困難を耐え忍び、希望を示しているが、決して目立つことのない「普通の人々」の大切さだと強調しています。

わたしは教皇フランシスコのこの使徒的書簡を読んで聖ヨセフの優れたところがたくさん紹介されていて、嬉しくなってしまいました。そして、皆さんが聖ヨセフの事をもっとたくさん知って、親しくなってほしいと思いました。これからの四旬節、とくに明日からは三月で聖ヨセフに捧げられた月です。何かの犠牲や節制で暗い気持ちの四旬節にならないように、聖ヨセフに祈り、聖ヨセフのことを考えて感謝と喜びを感じる四旬節にして行ってほしいと思います。

使徒的書簡 父の心で――聖ヨセフを普遍教会の保護者とする宣言150周年を記念して