今日は年間第三主日のミサです。今日の福音はイエスの最初の弟子たちの召命です。第一朗読は預言者ヨナが預言者の使命を受けた話です。わたし達は、自分も使徒たちのように、人をとる漁師に選ばれた、などと考えると、なんか緊張するので、自分がイエスの側に「おいで」と呼んでもらった、と考えたらいいでしょう。そして、こんなでたらめで弱い者なのに。呼んでもらって本当にありがとうございます。と考えましょう。

先週の20日には、アメリカ大統領にカトリック信者のジョー・バイデンさんが就任しました。バイデン大統領は就任初日の20日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」への復帰を表明しました。その2日後の22日には、核兵器の保有や使用を全面的に禁じる「核兵器禁止条約」が発効しました。22日には参議院代表質問で、与党・公明党山口代表が「わが国も最終的にはこの条約を批准できるような環境を整えていくことが、あるべき方向性だ」と述べ、政府に条約への参加を前向きに検討するよう求めました。保守の政治家がこのような発言をしました。わたしは、世の中が何となく、少しでも良い方向に変化してきているように感じました。21日の夕方のニュースを観ていたら、大阪の繁華街・梅田の人たちが梅田って書いてバイデンだと喜んでいました。大阪の人たちは面白いことを見つけるのが上手だと思いました。少しでも楽しいこと、嬉しいことを見つけるなら幸せになります。

鈴木秀子シスターの「人はいつか死ぬのだから」-小さな気づきは人生の恵み-という本の中で、幸せになるには、「小さなことに感謝すること」と書いています。幸せは、何か特別なことがドカンと起きることではなく、ご飯が美味しく食べられる、今日も家族と一緒にいられて、嬉しいなぁ、子どもたちが元気に学校に行ってくれてありがたいなぁと感じることにあります。

日常生活の中に当たり前のようにあるものに「いいなぁ」と思える感覚を日頃から自分の中にそだてていきます。毎日毎日それを積み重ねていくにつれ、ますます「幸せ」にたいする感覚が研ぎ澄まされます。

わたしたちは、自分が神さまに呼ばれた、信者になった、その中に当たり前でないお恵みがたくさんあることに気づきましょう。たくさん感謝することを見つけた人は幸せを発信する人になっていけます。


鈴木 秀子著
人はいつか死ぬのだから
小さな「気づき」は人生の恵み