今年の夏は、記録的な豪雨と40℃を越す異常な高温が続きました。さらに、これから関東・東海地方に近づく台風12号は、今までになかった異例のコースを取るようです。旭川も猛暑が続き寝苦しい日が続いています。今日のような暑い日には説教も短くて、楽しいが喜ばれます。それで、最初に小噺をひとつ。「お日さまとお月さま、それに雷さまの三人が揃って旅に出ました。宿では一つの部屋に寝たものの、雷さまがごろごろとやかましく、お日さまとお月さまは少しも眠られません。お日さまとお月さまは、しかたなく、朝早く、宿をたってしまいました。やがて目を覚ました雷さまが、宿の主人にたずねました。「あのお二人はどうしたかな?」「今朝早くにおたちになりました」「ハテサテ、月日のたつのは早いものだ」「雷さまもおたちになりますか」「いや、わたしは夕立にしよう」

今日の福音はイエスがパンを増やされた奇跡の話です。4人の福音記者が揃って書いている奇跡はこの話だけです。ヨハネ福音書では6章全体を使い、キリストが与える命のパンとしてのご聖体の話へと発展させていきます。第一朗読は紀元前9世紀の預言者エリシャが、大麦パン20個を100人の人に食べさせ、人々は食べきれずに残したという話が朗読されました。福音書は、イエスは5つのパンで人々を満たしたのでもっと奇跡的な出来事だったことが強調されています。マタイ福音書では集まった人は男だけで五千人となっています。これに女性と子供を加えるならさらに人数が増えます。増えたパンを配るだけですごく時間もかかります。ですから、まずイエスが五つの大麦のパン二匹の魚を増やす奇跡を行い、そのあとでそれぞれが自分の持っていたものを出して分かち合った奇跡と考えることもできます。またイエスがパンを取り感謝の祈りを唱えた記述は、最後の晩餐で聖体を制定した動作を思い起こさせます。イエスから与えられるたまもの飢えている人のいのち満たします。さらにイエスは物に対する飢えを満たすだけでなく、生きる意味への飢え、神への飢えといった心の奥底にある飢えも満たします。

第二朗読でパウロはエフェソの教会の人々に、一切高ぶることなく、柔和で寛容の心を持つように、愛を持って互いに忍耐し、平和の絆で結ばれ霊による一致を保つように勧めています。人の幸せは地上のパンだけでもたらされません。分かち合うことから喜びが生まれてきます。わたしたちは、みな何らかの才能、技能を持っています。わたしたちの持ってるものはほんの少しの「五つのパンと二匹の魚」です。それを、「どうぞお使いくださいと差し出しましょう。そうすればわたしたちの周りに、愛、平和、正義、そしてとりわけ喜増えて行きます。この世は喜びを必要としています。神はわたしたちのささやかな連帯のための活動を待っています。カリタス・ジャパンは西日本豪雨災害緊急援助募金行っています。こちらの方のご協力もお願いいたします。パンの奇跡物語は、命のパン、聖体がいつでもどこでも制限されずにすべての人に与えられることを教えています。パンとブドウ酒のしるしのもとに、イエスはご自身を与えられます。わたしたちも自分自身を他の人々に与えるようにさせるためです。(*GO)