今日のミサの中で四人のお友だちが初聖体を受けます。それで今日の説教は、初聖体を受けるお友だちが分かりやすいようにやさしく話します。まず、今日は初聖体おめでとうございます。ご聖体をいただけるようになったことは、みなさんが、信者としてもう赤ちゃんでなくなった印です。これからはそれぞれ所属する教会で、ミサの侍者や教会の仕事のお手伝いをして、自分をアピールしてください。

今日の福音は、イエス様が神さまにお祈りするときに、どのような心で祈ったらいいかを教えるためにされたお話です。二人の人が神殿にお祈りに行きました。ひとりはみんなから尊敬されていた立派な人で、もうひとりはみんなから嫌われていた評判の悪い人でした。立派な人は、自分が良い人間であること、そして自分の隣にいる人のような悪い人間でないことを、神さまに感謝しました。もう一人のみんなから嫌われている人の方は「神さま、ごめんなさい」とだけ祈りました。神さまが喜んだのは、自分の自慢をした立派な人の祈りではなく、嫌われている人のほうの祈りでした。

みなさんはこれからも神さまとたくさんのお祈りをしていかなければなりません。お祈りは神さまとお話をすることです。知らない人とは話さなくても、家族や友達、好きな人とは話をします。黙っていたら何もわかりませんが、話をすると相手のことがわかってきます。普通に誰かと話す時と同じように、お祈りには大切なポイントが五つあります。①あいさつ②賛美(相手をほめること)③お礼をいうこと④お詫びすること⑤お願いすること。これらがみな入っているならよい祈りになります。みなさんは、お父さんやお母さんと話すとき、お願いだけではないですよね。あいさつやありがとうのお礼も、謝ることも話します。嬉しかったこと、困ったことなど何でも話し、お父さんやお母さんの意見も聞きます。

神さまに何かのお願いする祈りもいいのですが、お願いだけで終わるのではなく、神さま、自分が何をしたらよいか教えてくださいと祈ってください。学校や教会で、先生や神父さんやリーダーの話をぜんぜん聞いていなかったら、その人はちょっと問題で、独りよがりの困った人になります。よい祈りをする人は、神さまのお考えをきこうとする人です。祈りには静かな環境も必要です。祈りの時、テレビや音楽がついていたら消してください。にぎやかなうるさい場所ではよい祈りができません。教会のお御堂はお祈りの場所なので、いつも静かにします。

わたしたちの身体は息ができなくなったら酸素を取り入れることができなくなって、死んでしまいます。神さまからいただいている心も祈りをしなくなるとダメになります。祈りは心を強く育ててくれます。それからみなさんが神さまに祈る時、口先だけの嘘つきの祈りをしないでください。困っている人、食べる物のない人、苦しんでいる人のために祈ったら、自分が人に親切をすること、贅沢なご馳走をたべたり、食べ物を残したりしないようにすること、人を助けるために何かするということを考えてください。以前に「今でしょ」という言葉がはやりましたが、祈りはいつしますかと聞かれたら、いつでも、「今でしょ」ですよ。イエス様と仲良くなるためにも、お祈りがとっても大切です。よく祈って強い子しっかりした子に成長していってください。