今日の福音はルカ福音書にだけ伝えられている話で、分かりづらい箇所です。普通には「不正な管理人のたとえ」と呼ばれています。この話はある「不正な管理者」が主人の財産を横領したことを見破られ、解雇の危機に瀕した際に、自身の将来のために借金をする人々を助け、主人の怒りを解くという話です。この話のポイントは、管理人の「賢さ」と「不正の富」をどのように用いるか、そして神と富のどちらに仕えるべきかという点にあります。
イエスは、管理人が不当な手段ではありましたが、将来に備えて賢く行動したことを褒めます。このたとえ話は、神様から与えられた富を、単に自分のためだけでなく、神様が愛される人々のために用いることの重要性を示唆しています。教皇フランシスコは2019年9月22日、日曜の正午の祈りの前に、この日のミサで読まれたルカ福音書の「不正な管理人」のたとえ話(16章1~13節)を取り上げ、イエスは、物と富を“つながり”に変えるために財産と“仲良く”するように、私たちに勧めておられる、と語られました。イエスは、世の者たちの賢さを認めつつ、私たちに「不正の富で友を作る」、すなわち「神から授けられた富を、自分たちのためにではなく、神と隣人のために賢く用いて、将来の友を作れ」と教えます。具体的には、貧しい人々を助けたり、隣人のために自分の財産を用い、神の目的のために尽くしたりすることです。
また世の終わりを見据えることが大切です。わたしたちの人生はそんなに長くはないのです。今の世界では、自分が良ければいい、富や力が全てに必要だと考える人が多くなっている気がします。みんなが幸せになること、神さまの目から見たら何が貴重なのかを考えなければならないと思います。最近、土地の値上がりやマンションの価格の上昇のニュースを見て、天国の住まいを、わたしたちはそんなに心配しなくていいのはありがたいことだと思っています。キリストの教えに従うなら、弱い無力なものでも天に宝をつみ、しっかり自分の場所を確保できるのはありがたいことです。*(Ka)
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