復活の聖なる徹夜祭は、「光の祭儀」「言葉の典礼」「洗礼と堅信」「感謝の典礼」の4つの部分から構成されています。この典礼では火、水、復活のローソクなど、キリストの復活と新しいいのちを象徴するシンボルが多く用いられています。
今夜の徹夜祭はキリストの復活を目覚めて祈りながら、待つことと関連があります。復活徹夜祭の大きな特徴は、洗礼式が行われることです。洗礼は受難と死を通して復活したキリストの過越にあずかり、一人ひとりが古い自分に死んで、復活したキリストの新しいいのちに生まれる過越です。
今夜、ここの教会での洗礼式はないですが、みなさん自分の洗礼を思い起こし、神の子として生きる決意を新たにしてください。「ことばの典礼」での福音は今年がB年なのでマルコ福音書からです。安息日が終わり、数名の婦人たちがイエスに油を塗るためにお墓に集まりました。そこに現れた天使が「あの方は復活なさった」と告げます。そして弟子たちに「あなた方より先にガリラヤに行っている」と伝えるように言いました。
わたしは今朝、いつもより早く目が覚めました。お墓に行くためではなく、まだ説教ができていなかったからです。婦人たちがまだ早い時間にお墓に向かった時、きっとまだ寒かったと思いました。今朝の旭川は、朝5時の気温は4°でした。
昨日わたしは東京の知り合いからメールをもらいました。この春大学を卒業したばかりの息子が就職のため親元を出て行き、「涙・涙の聖週間です。子育てが終わりほっとした気持ちよりも、今はただ淋しいの一言につきます。」お母さんはこんな気持ちになるのかと感じました。わたしが司祭を志した時、自分の親も寂しく辛い思いをしたのだなと考えました。まして、聖母マリアはイエスの十字架の死まで見ることになり辛かっただろうと感じました。十字架の死には多くの人の辛い別れがありました。それで、安息日が終わってすぐに婦人たちは、墓を塞いでいた大きな岩のことなど考えずに動きだしていました。
昨日メールをくれた人にわたしは、子どもが自立して親元を離れておめでとうと返信しました。いつまでも親に依存していたら困りものです。出会いと別れがあって人生なんですね。キリストの受難と死は、新しいいのちの希望を、わたしたちに与えてくれます。いつも古い自分に死んで新しく生きることを考えていけるならば、よい信仰生活を送っていけると思います。*(O)
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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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