今年の待降節は12月24日が待降節第4主日のため正味3週間のようですね。先週のミサに遅刻した人が、今日の「目を覚ましていなさい」はわたしに言われたような福音です。と言っていました。今週のテーマは「主の道を整える」という言葉です。それぞれの教会はクリスマスの飾り付けなど準備が始まっていると思います。バチカンのサンピエトロ広場では、野外プレセビオ(馬小屋セット)のための工事機材が広場に運び込まれていました。待降節に入ると一番先に準備するのが、アドベント・クランツ(待降節のリース)です。これには4本のローソクが使われ、日曜日ごとにローソクを灯す本数が増えていきます。いまは既製品の輪(クランツ)を使っている教会が多くなりましたが、わたしが神父になったばかりの頃は、このクランツ作りのために、生の常緑樹の枝を取りに行きました。札幌の教会にいた頃、月形の雪の聖母園あたりの原野に行って、車いっぱいに枝を積んで帰りました。ところが車の中が暖かくなったので虫が動き出し、運転中に目の前に蜘蛛がスーッと降りて来たので、驚いて飛び上がり、おもいっきり両脚をハンドルにぶつけたことがありました。また東京の教会にいた時にも、このアドベント・クランツのことで思い出があります。このころ、輪の枝は埼玉県の秩父の方に行って、山から杉や桧の枝を集めてきました。そしてこの輪を聖堂の天上から吊るしていました。待降節第3主日くらいの夜のミサの時、ローソクに点火する時に、高齢のブラザーの手元がくるい、ローソクではなく枝の方に火をつけてしまい、大騒ぎになりました。乾燥していた枝が勢いよく燃えて、消化器を出して大騒ぎになりました。ミサは少し落ち着いてから煙を出すために、窓を開けてしましたが、寒かったです。その時たまたま初めて教会に来ていた立正佼成会の人たちが、カトリック教会では、すごい典礼をすると驚いたそうです。その方たちが消火を手伝ってくれたので、後でその団体にお礼に行った時に、ビックリしたと教えてもらいました。

 さて、道を整えることについて、12月8日は無原罪の聖マリアの祝日でした。マリアは神の特別な恵みによって、その存在の最初からあらゆる罪から守られていました。これは、マリアが神の母であることに基づいています。カトリック教会は、1854年に正式に信仰箇条として、宣言しています。この4年後の1858年にルルドに現れた聖母は自分のことを「無原罪の御やどり」と名乗っています。いまわたしたちに起こっていることも、長い目でみたら、神さまの計画の中に含まれているかもしれないですね。いまわたしが車椅子の生活になり自由に動き回れないことも、神さまからみたら何かの計画があってのことかもしれません。不足や出来ない事を考えるのではなく、いま持っているもの、あるものを考えることで心が平和になります。

 洗礼者ヨハネが悔い改めにふさわしい実を結べと言っていますが、わたしたちは神を迎えるため自分の心の部屋を整えましょう、わたしはどうしても口だけで、掛け声だけになってしまいます。

 そして、いつでも食べる方の、食い改めを得意としています。クリスマスというと、きれいに飾りつけることを考えやすいですが、わたしたちは、心の中をスッキリと片付け、いらないものを捨てることを考えではどうでしょうか。これが道を整えることにつながると思います。*(Ka)

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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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