先日、伊豆に住んでいる方から「早咲きの桜が咲いています」とメールをもらいました。北海道は寒さが最も厳しい時期ですが、もう春が来ているところもあるのですね。

今日の福音はイエス様が「天の父が完全であるようにあなた方も完全なものになりなさい」と言われた箇所です。わたしは自分がいい加減な者なので、偉そうな説教はできないなと考えていたら、都合の良い夢を見ました。「フーテンの寅さんの夢を見て、そうだ何も難しく考えることはないんだ」と納得していた夢でした。寅さんだって神さまから愛されていたんだから、気楽に楽しく生活していけばいいのだと思ったのです。それはその前の日に鈴木秀子シスターの本を読んでいて「自分を1ミリ広げ、1ミリ受け入れる」という言葉がわたしの心に残っていたからだと思います。その文章には「私たちは自分の心を愛で満たすために、また自分が幸せになって他の人に何か貢献し、愛を広げるために、この世に修行に来ていると思います‥‥いろいろな対立があって当たり前、思い通りにいかなくて当たり前、それを乗り越えて、自分が少しだけでも、そうした苦しみを受け入れていく。一ミリ受け入れることで一ミリ社会に貢献しています。」という言葉がありました。自分の物差しを1ミリ広げることはやさしく思えます。少しだけ、ちょっとだけなら、やさしく思えます。しかし、考えてみると自分はもう何十年も神父をしています。信者をしています。

天の父が完全であるようにとは、天の父のなさり方、天の父がどんな方かをよく知らなければなりません。またキリストを知る、聖人たちの生き方を知ることでも、わたしたちは変わっていけると思います。毎日、一歩進んで二歩下がるような生き方をしていますが、残りが少なくなってきてからの1ミリは、若い時の1ミリより、大切な1ミリになると思います。

先週の2月11日はルルドの聖母の記念日で、世界病者の日でした。今年の教皇メッセージで教皇は、よきサマリア人の喩えの中の強盗に襲われた人は、孤独な見捨てられた境遇にありました。病者に顔を寄せた出会いから始まる友愛の実践が大切にされることが求められます。ルルドのメッセージは、病者は神の民の中心であり、神の民は、人類の預言である彼らとともに前進するのです。一人ひとりに尊い価値があり、だれも切り捨ててはならないという預言です。と述べています。(O)


㏛.鈴木 秀子著 奇跡は自分で起こす

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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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