今日は待降節第3主日です。待降節第3主日は「喜びの主日」と言われてきました。この季節の典礼の色は紫ですが、司祭は喜びを表すバラ色の祭服を着ることができます。バラ色の祭服は四旬節第4主日と待降節第3主日に使うことができます。五条教会にはこの祭服があるので、今日は着ることが出来て嬉しく思います。洗礼者ヨハネがその到来を予告した救い主がすぐ近くに来ておられる、という喜びの雰囲気の中でこの主日は祝われます。

 この福音の直前には、洗礼者ヨハネは「蝮の子らよ、悔い改めにふさわしい実を結べ」という非常に厳しい言葉を述べています。ユダヤ人だから救われるなどの甘い考えではなく、自分は何を出来るかを考えなさいと言っています。
先日、日本の民間人がロシアの宇宙船で国際宇宙ステーションに行ったニュースがありました。お金持ちだから出来たことで、わたしは(貧乏人の僻みかもしれませんが)何か、こんな時にお金を使っていることをすごく情けなく思いました。天皇陛下の娘さんの愛子様が成人皇族になられて、この時勢だからティアラは新調されずに、叔母さまの黒田清子さんのお下がりを使われたというニュースもあったので、ロシアに相当のお金を払って宇宙に行ったとしても、何も偉くないと思いました。

 では、わたしたちが救い主が来られる前に、どんな事を心がけたら良いのでしょうか。今日の主日のテーマの喜びを考えてみましょう。第二朗読でパウロは獄中にありながら、またローマ皇帝によるキリスト教徒への迫害が迫っていた時に、「主において常に喜びなさい」と言ってます。喜びはキリスト信者の大きな特徴です。つらい事大変なことの多い中で、どこに喜びを見つけたら良いのでしょうか。イエズス会の片柳弘史神父さんが書いた本を読んでいたら、この神父さんは写真が趣味で、写真を撮る時に彼が座右の銘にしていることは「感動するために必要なものは、いつも半径5m以内にある」という言葉だそうです。よい写真を撮るためにわざわざ遠くまで出かける必要はない、神さまがお造りになったこの世界は、いたるところ感動に満ちている。まずは一番近くにあるもの、自分自身のいのちに感動することから始めたい。

 身近な日常の中に喜びを見つけることができる人は、いつも喜びと感謝を感じている幸せな人だと思います。

 昨年から続いていた聖ヨセフ年が12月8日で終わりました。少し寂しくなりましたが、この一年間、しばしば聖ヨセフ様のことを考え、手本にしてお祈りしてきたことを、これからも続けていきましょう。自分の生活の中に、聖ヨセフのように、深く考えること、勇気と決断を持ってすぐに神に従うこと、喜びと感謝の見方ができるようになったことを、聖ヨセフ年が制定されたおかげと考え、感謝していきましょう。*(5)

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〇 山本 孝神父ミサ説教 〇
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